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2013年4月8日月曜日

あちこち旅をしてまわっても自分自身から逃れられるものではない_アーネスト・ヘミングウェイの名言から伝える

アーネスト・ヘミングウェイをご存知だろうか?

「老人と海」という有名な作品を書きノーベル文学賞を受賞した偉人である。彼の名言にこういうのがある。

あちこち旅をしてまわっても自分自身から逃れられるものではない。

この名文を伝えたい。

◆思い出の回想

関西には琵琶湖があり、学生時代には自転車で一周するというような男のロマンがあった。達成するのが常識というようなそんな風潮もあったかもしれない。

私がそのロマンに引かれつつ、自分自身の居場所、将来、在り方に迷っていた閉塞な時期であった為、自分探しの旅を兼ねて一念発起し決意実行した。

行程は3日間とし、1日100キロペースで合計300キロを想定した日程である。

◆自転車で旅をする、1日目

初日は元気があったから、早朝から出発し周りの景色を楽しみながら、楽々1日目の宿に着いた。

しかし、早く宿に着いた為に時間をもてあました。それゆえ、疲れが少ないから寝れない。

時間だけが過ぎて焦りと空腹がくるがほとんど寝れずに過ぎた。

◆自転車で旅をする、2日目

2日目になると100キロはとてつもなく遠く感じた。

あれは太陽が照りつける夏であった為、汗を大量にかき、水分をとっても疲れが癒えない。

昨日の睡眠の少なさも影響しているのだろうか?。

朝8時から走りだしたが、夕方5時頃になってもまだ目的の宿に着かない。夕日が沈みかけているのに、いつまでこいでもつかない焦り。

自転車に座り続けるのもお尻が痛くなりだした。

インターネットが出来る時代でもないので地図を便りに目的の宿までいく。確かな手応えもない。結局、己の力で乗り越えなければ宿でご飯にもありつけない。
結局、夕日も沈み、寒さが気になりだした7時30分過ぎに到着した。

その晩に食べた塩鮭とご飯は格別であった。疲れはててすぐに寝た

◆自転車で旅をする_3日目
朝食に塩味が効いた梅干しのおにぎりで元気がわいた。今までのジュースとは大違いである。

3日目は良く寝て食べたののだが少し元気が出た程だ。

だが、初日に走った景色も見え始め、力はもう無くなっていたが気持ちは軽くなっていた。もうすぐ帰れると。

3日目の夕方5時頃にわが家に到着したのだが、それでも初日の1.5倍の時間はかかった。まさにいきはよいよいである。

◆旅で得たもの

この旅で得たもの。それは極度の日焼けと長時間、自転車に乗った股ずれと疲れ。

琵琶湖を1周するという男のロマンは果たされたが達成感は全くなかった。誰に話す事もしなかった。

日焼けし過ぎた結果、軽いやけど状態になった為だ。その為、2週間36℃のぬるま湯でも熱く感じ、水風呂の毎日。日焼けした真っ黒な肌はぼろぼろにめくれ、いくら水分をとっても喉が乾き、めくれた肌が痛いため夜も眠れない。寝返りも出来ない。

その前に長時間自転車に乗った股づれで蟹のようにちょこちょこ横にしか歩けず階段を上がるのもつらい。外に出かけも出来なかった。

外にも出れないぼろぼろの体は、不甲斐なさを感じさせた。

また、今回の旅でだんだん力がなくなっていくという体の現象だが、汗を大量にかいた後は、塩分がある食品を食べないと元気が極度に落ちる事を実体験で感じた。

塩がないと生きれない。ジュースではだめなんだと、理解した。歴史の教科書にも書いていたが、そんな事をいまさら実感した。

自分探しをしにいった旅であったが見つかったのは自分の浅はかさと経験のなさ。宿でもゆっくり出来ない器量の狭さ。

当時の宿はユースホステルの相部屋を利用したのだが、人に馴染めない気持ちもあった。2日目の人は優しい人であったのでぐっすり寝れた。

一期一会であるのだが、自分自身を試された感じがした。

◆旅の総括

老人と海でも通じる部分があるのだが、海の男の誇りをかけて戦って得た漁師の心と自分を探しに行く心の旅では得れる物が違う。

漁師の得たものは誇りだ。俄然と立ち向かい、得ようとする力。

しかし、自分が得たのは逃げ切れない自分自身との対面だ。

どこまで行っても自分であり逃げ切れない。

飾りの良いロマンや自分探しの旅というのは体裁を得た飾りであると実感した。
自分を知り、自分の体を動かさなければ、何も得れない。

俄然と立ち向かい、何かを渇望した事があっただろうか?

人生は長い。他人や社会が悪いといっていた自分が浅はかであり、あぐらをかいて過ごしていた事に気がついた。

人は誰からも孤立しては生きていけない。受け止めて進むしかない。批判しても始まらない。批判による自分の正当化も惨めだ。

自分が最大の敵になっているのだから。

自分を受け入れ、ありのままを動かすしかない。年齢の壁や世代の壁、性別の壁等たくさんの壁はあるのだが、壁が無くなる前に自分の操作と理解が必要である。

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