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2013年2月6日水曜日

経営目線のお話_「経営学」ヤマト運輸の元社長_経営学者もうなる力説

最近、面白い本を読んだので紹介しよう。

「経営学」小倉昌男著作

ヤマト運輸の元社長の過去の経営経験を語った本である。

前回、「ストーリーとしての競争戦略」という本の案内でも書いたが、経営学者は実際に経営している人の戦略思考と経験の力説には及ばないという内容があった。

今回の本はまさに、経営者の経験談であり、その本にあたる。

経営者VS経営学者の観点の違いという事で比較すると面白いものだ。

まず、この本の紹介だが、内容としては約40年あまりヤマト運輸で経営した経験談である。

ヤマト運輸といえば、黒猫ヤマトの宅急便が有名で、翌日には宅配が届くシステムを初めて民間で作り上げた企業だ。

クール宅急便等、冷たい物もホームページや電話で物を購入したら、期日には届けられるありがたいもの。
当初は関東で企業相手の運送を行っていた会社で、百貨店の配送も行っていたりもした。しかし、理不尽な三越百貨店業務もあった為、見切りをつけた。そして、誰も手をつけてない個人の家まで届ける運送を全国展開した。昔は郵便局だけだった為、宅配といっても一週間はかかった。それを翌日に届けたのだから凄い。

ここに至るまでのサクセスストーリーの苦労がつらづら書かれているがこの葛藤と、情報収集と思い切り感がまた、面白い。まさに、リーダーシップというわけだ。

一つ、面白いジンクスがあり、経営中に経営本を書いた経営者は潰れるという事だ。会長も辞めて、福祉活動に専念した中、障害者の共同作業費用が1ヶ月で一万しかもらえてない現状を打開する為に経営者に向けて書いた本だそうだ。

確かに、NHKの障害者の番組「バリバラ」でも1ヶ月1万円ぐらいが月給だった。重度が異なるが、企業で働けている人と比べると雲泥の差でもある。訓練という意味であっても、改善は望むだろう。

さて、本題のリーダー経営者と経営学者の話しでの比較だが、驚いた事に十箇条めいた守る指針がお互いにあり、おおよそ似たような内容であった。

違いは視点のようだ。

リーダー経営者は社員や地域等を考え、育てる。それがサービスや安心を与え、会社の存続に導く。

サービス先で利益は後。社員の安心、安全第一で、無理じいさせず、社員の意見を聞く。利益は後から付いてくるという理論は素晴らしい。

経営学者は利益を集めるフレームが大事だと説く。いかに利益を上げる集団やシステムを継続して開発するかである。皆を先導する組織や方針も飾りで終わらせないかが大事だと説く。

結果的に利益を上げる戦略は両者の視点と解説は違えど同じわけだ。後は実践出来るかだけだ。

黒ネコヤマトの宅急便が出来た時、便乗して35社も新規参入に加わったが、数年の内にイヌやトラ等、真似した会社は消えうせ、またたく間に2社になったそうだ。

売れたから真似しようでは、やはり、出来ないのだ。事前の計画準備と綿密な会社の社員団結力(根回し)や戦略が一致しないといけない。

企業も精一杯な世の中。家庭も小さな会社と考えて、家族でいかに利益を確保するか。利益還元で旅行や豪華な食事に行きたい所だ。
是非一読頂きたい。

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