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2013年1月11日金曜日

パレートの法則と働かないアリに意義があるについて

最近、面白い本を読んだので別途、案内しよう。

「働かないアリに意義がある。」社会生物学者 長谷川英祐 著者

生物学者がアリを観察した世界を通しながら、人間にも虫メガネ的な視点で社会を捉えた本である。

久々にゲノムや遺伝子といった話しを見たので学校の授業を受けたような気持ちと同時に所々ちんぷんかんぷんな用語に対応出来ず、とりあえず流し読みした形になったが面白いと思った。

この本のタイトルにもある通り、働かないアリの意義については実に興味深い。…がそれ以外に知らない事があったので先に紹介する。

働きアリはほとんどメスでオスはいない。メスで形成されている女社会。アニメでは男の兵隊アリが働いているが実際はメスで形も大きい。対してオスは小さく、一妻多夫制だ。また、子孫繁栄の為におり用が終われば、食料も与えられず巣から追い出される。なんとも、酷い話だ。

アリに産まれてこなくてよかった〜。(^_^;)

また、ハエはパートナーに毒を盛り、弱めて従属させるような子孫繁栄をするそうだ。ううーんすごい話だ。阿倍定な生物の話しも他にあり、虫の世界でオスはとかく弱い。人間でも同じだが…。

本題の働かないアリに意義があるというのは、あえて働かないアリを指す。

例えば人間の子供が巣を壊して、危機的な状態になれば巣の回復の為に働く。食料を取りに行くものがいなくなれば、必然と動く。まさに、バックアップ体制である。

実際には目の前に起こった事の反応が早い、鈍感と言った個々のアリが感覚の違いのみの判断で〜をする、〜をしないという単純な回路しかない。その為、人間のように上司がいて、指示されるような構図ではないのだが、反応行動事態は単純に動く為、素早く高機能に維持できるシステムである。

ちなみに働かないアリだけを集めて、小さなコミュニティを作ってもやはり働かないアリがいるようだ。パレートの法則や8:2の法則にも近いようだ。

ちなみに、パレートの法則は物事の2割が有効な部分を占めるという使われ方をさす。2割の商品が会社を支える。2割の社員が会社を支えるといった使われ方で伝説めいた感じではある。

しかし、こういう働かないアリがいる形の方が長期的に見れば、巣は長く保たれようだ。長生き出来る社会というわけだ。

皆が一斉に全力で働くとすぐに疲労して、余力が無くなり崩壊する。
企業も同じだ。
誰かが常にバックアップ出来る体制が個人の生存を上げ、それが社会の生存に結びつくということだ。

また、一切働かない、盗人のような悪いアリも中にはいるが、多くなるとやはり崩壊するようだ。

癌細胞のように栄養を吸収し周りの部位を破壊してゆく。破壊し過ぎると宿主まで破壊する為、最後は崩壊するということだ。
これは人間でいう横領的な犯罪が近い。いづれは必ず捕まる。

人間に似たような法制度はなくても、アリはアリなりに女王アリが長く生きれるような生存する為のルールがある。

こういうアリの住人の姿を見ると、おじさんがちょっとタバコやコーヒー休憩するのも頷ける。人生は長い。少しゆとりが無いと、体力の低下からなにもかも抱えて鬱や自殺、過労等を引き起こす。

温かい目で見てあげようと思った。(^_^)
休憩出来ない企業はすぐに潰れる。また、若者に異常な程、働かせ悪質に働かせ仕事に拘束するブラック企業があるが、こういう会社もすぐに潰れるだろう。社員はすぐに疲労して逃げる。

人間には社会規範があるがそうはいっても動物である。会社で働くのとアリがそれぞれの仕事をするのも大きさ違えど同じだ。
働く事で企業を支えその収入を得る。アリも役目に付き周りを助け、子孫繁栄の為に頑張っている。

視点は小さなコミュニティではあるがアリには大きな社会がある。長期的に生き残る(社会で長く働く)為のヒントが生物学的に感じれるので是非一読頂きたい。

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